第61回日本理学療法学術大会
第13回日本小児理学療法学会学術大会
日程
12月19 日(土)1日目 12時頃〜(予定)
12月20日(日)2日目 9:00〜14:00頃(予定)
日程表 準備中
プログラム
大会長講演:つながる ひろがる 小児理学療法学
演者:儀間 裕貴
企画趣旨:
”つながる”・”ひろがる”という大会テーマのもと,小児理学療法学のさらなる発展に必要な「学際性」について考えます。小児理学療法は,医療のみならず,多様な学問領域とのつながりの中で発展してきました。子どもの発達を多角的に理解し支えるために,異なる専門分野がどのように交わり,新たな知見や実践が生まれるのかを展望するとともに,臨床・教育・研究を横断する対話と協働を通して,小児理学療法学の未来について考えます。
特別講演1:小児理学療法学 meets 発達脳科学
演者:多賀 厳太郎(東京大学)
企画趣旨:
「発達脳科学」は,“こころ”と“からだ”が発達する根本的な原理を探究する学問領域であり,脳・身体・環境の動的な相互作用を通して,運動・知覚・認知などがどのように獲得されるのかを明らかにしようとしています。こうした発達脳科学の視点から子どもの発達を捉え直すことで,小児理学療法学にどのような新たな理解や実践の可能性が生まれるのかを展望し,その接点について考えます。
特別講演2:小児理学療法 meets 生態心理学
演者:西尾 千尋(甲南大学)
企画趣旨:
子どもの発達は,物理的,社会的環境との相互作用を通して起こることが発達心理学では自明となっています.さらに,運動,認知,社会の各領域は互いに絡み合い,支え合いながら発達する様相も明らかにされつつあります.このような視点は,以前から生態心理学という分野で研究されており,そのとき置かれた環境で起こる個人の振る舞いを詳細に分析する手法は,小児理学療法学にとっても有益な示唆を与えてくれると思います.生態心理学を知り,その視点や手法を小児理学療法にどのように活かすことができるのかを考えます.
特別講演3:小児理学療法学 meets 計算論的神経科学
演者:長井 志江(東京大学)
企画趣旨:
「計算論的神経科学」は,脳が感覚・運動・環境からの情報をどのように処理し,予測し,学習しているのかを,数理モデルや人工知能,ロボティクスなどを通して理解しようとする学問領域です。子どもの発達を,脳・身体・環境の相互作用の中で生じる予測と学習のプロセスとして捉えることで,運動発達や社会性,個性,神経発達症の理解に新たな視点がもたらされます。本講演では,計算論的神経科学の知見を通して,子どもの発達や困難をどのように理解できるのか,そして小児理学療法学にどのような新たな実践や可能性が生まれるのかを考えます。
特別講演4:小児理学療法学 meets 音楽神経科学
演者:藤井 進也(慶應義塾大学)
企画趣旨:
「音楽神経科学」を通して人の発達や身体運動を捉える視点について考えます。音楽神経科学は,音楽が脳・身体・情動にどのように作用し,知覚・認知・運動・コミュニケーションなどに影響を与えるのかを探究する学際的な研究領域です。音楽とヒトの発達とのつながりを示す知見をもとに,子どもの育ちや学びをどのように理解できるのかを展望し,小児理学療法学における新たな実践や可能性について考えます。
シンポジウム1:あたらしい小児理学療法のカタチ
シンポジスト:
中川 将吾(つくば公園前ファミリークリニック)
浅野 大喜(日本バプテスト病院)
後藤 颯人(LITALICOジュニア)
企画趣旨:
従来の枠組みにとらわれない新しい小児理学療法の可能性について考えます。地域での体験支援やインクルーシブな社会づくり,テクノロジーを活用した発達支援など,小児理学療法を取り巻くフィールドは広がり続けています。多様なバックグラウンドと臨床実践経験をもつ登壇者との対話を通して,子どもと家族,そして社会との新たなつながりをどのように創り出していくのかを展望・議論します。
シンポジウム2:学校理学療法に向けて
シンポジスト:
伊藤 卓也(鈴鹿医療科学大学)
福本 貴彦(畿央大学)
酒井 康年(うめだ・あけぼの学園)
企画趣旨:
子どもたちの生活の場である「学校」において,理学療法士がどのような役割を果たすことができるのかについて考えます。近年,インクルーシブ教育や多様な学びの保障が求められる中で,学校現場における子どもの姿勢・運動・参加を支える専門職としての理学療法士への期待は高まりつつあります。本シンポジウムでは,教育と医療・福祉をつなぐ視点から,学校理学療法の現状と課題,そして今後の可能性について展望・議論します。
シンポジウム3:重症心身障害のある子どもの理解と支援
シンポジスト:
中村 達也(島田療育センターはちおうじ)
濱田 匠(鈴鹿医療科学大学)
長森 由依(北陸大学)
企画趣旨:
重症心身障害のある子どもたちの世界を理解し,何らかの支援をすることは,いろいろな職種,いろいろな視点,いろいろな方向から可能であり,多職種の連携も重要となります.PT,OT,STそれぞれの立場からの取り組みを理解することで,重症心身障害児の支援について長期的な視点で我々はどのように彼らの世界に接近し,どのような支援ができるのかについて議論できればと考えています.
シンポジウム4:神経発達症支援において理学療法士に期待すること
シンポジスト:
柏木 充(市立ひらかた病院)
平田 正吾(東京学芸大学)
東恩納 拓也(東京家政大学)
企画趣旨:
これまで理学療法士は,身体障害のある子どもたちを主な対象としてきましたが,近年では神経発達症においても,運動の困難や生活上のつまずきに対する理学療法への期待が高まりつつあります。本シンポジウムでは,小児科医,特別支援教育,作業療法士の立場から,神経発達症支援において理学療法士に期待される役割についてご提言いただき,他職種連携の中で,理学療法士がどのように子どもの発達と生活を支えることができるのかを展望・議論します。
ミニレクチャーでは,「いま小児理学療法に関わる理学療法士が知っておきたいこと」をテーマに,若手セラピストにも学びやすいベ ーシックな教育講演を企画しました。呼吸・歩行・新生児理学療法・脳性まひを有する方への支援・Family-Centered Care・電動移動機器など,小児理学療法における重要なテーマについて,基礎的知識から臨床実践まで幅広く学ぶことができます。各レクチャーを通して,日々の臨床を見つめ直すとともに,小児理学療法学の現在地とこれからの実践について理解を深める機会となることを期待しています。